医療心理学・行動医学に関するネットワーク

‘尺度’ カテゴリーのアーカイブ

終末期のがん患者を介護した遺族による介護経験の評価尺度

水曜日, 7月 1st, 2009

終末期のがん患者を介護した遺族による介護経験の評価尺度作成に関する論文が、psyco-oncologyにパブリッシュされました。緩和医療学会のニューズレターに、この論文の解説記事を投稿しました。(下記に再掲します)。ご関心のある方はご連絡ください。

Caregiving Consequence Inventory: A measure for evaluating caregiving consequence from the bereaved family member’s perspective. Makiko Sanjo, Tatsuya Morita, Mitsunori Miyashita, Mariko Shiozaki, Kazuki Sato, Kei Hirai, Yasuo Shima, Yosuke Uchitomi. psycho-oncology. 2009;18(6):657-66. (さらに…)

がん患者の心配評価尺度(Brief Cancer-Related Worry Inventory:BCWI)

月曜日, 6月 9th, 2008

はじめに

がん患者は、がん罹患に付随して様々な内容の心配事を抱える。これまで不安と抑うつを測定するための尺度として、Hospital Anxiety and Depression Scale(HADS)などが開発されている。これらの尺度では、不安の症状を測定することはできるが、不安や心配していることの内容を評価することはできなかった。心配事の内容を評価できることは、それぞれの患者のニーズに応じたケアの提供につながる。患者を不安にさせる要因として、感情に関する心理的要因、身体的要因や人間関係に関する要因などが挙げられている。しかし、その中でも、出来事からのイメージによって生じる心配、特に将来に対する心配は、他の「不安」と区別する必要があると考えられる。「がん患者の心配評価尺度(Brief Cancer-Related Worry Inventory:BCWI)」は、がん患者がもつ、がんと関連した心配事の内容や心配の大きさを評価するための心理尺度として開発された1。BCWIは3因子15項目からなり、下位尺度は、1)将来に対する心配(Future prospects;6項目)、2)身体に関する心配(Physical and symptomatic problems;4項目)、3)社会や対人関係に関する心配(Socal and interpersonal problems;5項目)である。

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ホスピス・緩和ケア病棟への入院に関する意思決定に対する遺族の後悔尺度

火曜日, 3月 11th, 2008

概要

我が国におけるがん患者と家族は多くの場合、積極的治療を行わないという意思決定を行ったのちに,ホスピス・緩和ケア病棟に入院することになる。その意思決定は,病状の悪化や死を意識させるため,患者と家族にとっては困難を伴うことがある。そのため、その時期に必要なケアや望ましいコミュニケーションに関して、数多くの研究がなされた。しかし、その意思決定を後の遺族がどのように評価し、どのような感情を抱いているかについては,これまで検討されてこなかった.そこで、ホスピス・緩和ケア病棟への入院に関する意思決定に焦点を当て、簡便に遺族の後悔の程度を測定できる尺度を開発した。この尺度を用いて、遺族の後悔を測定することで、遺族の感情状態を測定できるだけでなく、過去の意思決定を評価できる点が特徴である。

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肺がん患者を対象とした外来化学療法に関する意思決定のバランス尺度

月曜日, 7月 9th, 2007

概要

抗がん化学療法や支持療法の進歩により、日常生活を送りながら治療を行うという患者のニーズが増している。このことに伴って、入院で治療を行うのではなく、外来で化学療法を行うことに注目が集まってきた。しかし、肺がんを対象とした外来化学療法は、わが国では十分に普及しているとはいえない。そこで、外来化学療法に関する意思決定のバランス尺度を作成した。

対象

化学療法を受療可能な肺がん患者。ただし、肺がん以外のがん患者にも、適用できる可能性はある (適用可能性については未検討)。

項目数

20項目

下位尺度

外来化学療法に関する恩恵 (Pros for out-patient chemotherapy) 10項目
外来化学療法に関する負担 (Cons for out-patient chemotherapy) 10項目

評価方法

アンケート調査等に組み込んで評価できるが、可能であれば直接面接して1項目ずつ確認しながら評価した方がよい。

採点方法

下位因子それぞれについて合計点を算出する (各因子とも5―50点の範囲)。恩恵因子の得点から負担因子の得点を引いて、意思決定のバランス得点を算出することが可能である。

尺度の出典

荒井弘和・平井啓・所昭宏・中宣敬 (2006). 肺がん患者を対象とした外来化学療法に関する意思決定のバランス尺度の開発 行動医学研究, 12, 1-7.

本尺度を使った研究

Hirai, K., Arai, H., Tokoro, A., & Naka, N. (in press). Self-efficacy, psychological adjustment and decisional balance regarding decision making for outpatient chemotherapy in Japanese advanced lung cancer. Psychology and Health.

使用許諾

特になし。ただし、できれば研究開始時か発表時に連絡。

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がん患者のための自己効力感(セルフ・エフィカシー)尺度

月曜日, 7月 2nd, 2007

概要

重篤な身体症状を抱える終末期や進行がん患者にとって症状などの身体的な問題や日常生活での問題に対応できているかどうかということが心理的状態にも重大な影響を及ぼす。そこで、そのような心理的な見込み感、すなわちセルフ・エフィカシー、自己効力感を測定する尺度を開発した。

対象

ホスピス・緩和ケア病棟入院中のがん患者を対象に尺度を作成したが、ほぼ全ての病期にあるがん患者を対象に用いることができる(例;術後肺癌患者を対象とした研究においても使用)

項目数

18項目

下位尺度

  • 身体症状への対処効力感 (Symptom coping efficacy) 6項目
  • 日常生活動作に対する効力感 (ADL efficacy) 6項目
  • 情動統制の効力感 (Affect regulation efficacy) 6項目
  • 評価方法

    アンケート調査等に組み込んで評価できるが、可能であれば直接面接して1項目ずつ確認しながら評価した方がよい。

    採点方法

    下位因子それぞれについて平均点を算出する(100点満点)。因子間相関が一定して高いので、尺度全体の得点を”自己効力感得点”として算出することが可能である。

    尺度の出典

  • 平井啓, 鈴木要子, 恒藤暁, 池永昌之, 茅根義和, 川辺圭一, et al. (2001). 末期がん患者のセルフ,エフィカシー尺度作成の試み. 心身医学, 41, 19-27.
  • 本尺度を使った研究

  • Hirai, K., Arai, H., Tokoro, A., Naka, N. (in press). Self-efficacy, psychological adjustment and decisional-balance regarding decision making for outpatient chemotherapy in Japanese advanced lung cancer. Psychology and Health.
  • 塩崎麻里子, 平井啓, 所昭宏, 荒井弘和, & 中宣敬. (2006). 肺がん患者におけるサポートネットワークサイズとその予測要因. 心身医学 . 46, 883-890.
  • Hirai, K., Suzuki, Y., Tsuneto, S., Ikenaga, M., Hosaka, T., & Kashiwagi, T. (2002). A structural model of the relationships among self-efficacy, psychological adjustment, and physical condition in Japanese advanced cancer patients. Psycho-Oncology, 11(3), 221-229.
  • 平井啓, 鈴木要子, 恒藤暁, 池永昌之, & 柏木哲夫. (2002). 末期がん患者のセルフ・エフィカシーと心理的適応の時系列変化に関する研究. 心身医学, 42, 111-118.
  • 使用許諾

    商用目的以外では使用許諾の必要なし。できれば研究開始時か発表時に連絡

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    ホスピス・緩和ケア病棟ケアに対する評価尺度(Care Evaluation Scale for Hospice and Palliative Care; CES)

    日曜日, 7月 1st, 2007

    ホスピス・緩和ケア病棟ケアに対する評価尺度(CES: Care Evaluation Scale)は、平成12〜14年度の 厚生労働科学研究 医療技術評価総合研究事業「緩和医療提供体制の拡充に関する研究」班における研究の中で開発された尺度です。この尺度は、ホスピス・緩和ケア病棟を利用した遺族を対象に実施し、そのケアの質を評価するためのものです。現在、全国調査を行い、全国のホスピス・緩和ケア病棟のケアの質に違いを生じさせる要因を探索する研究を行っています。なお、項目内容や表現には特に緩和ケアの内容を想定しなくても答えるものになっているため、現在入院中の患者さんを対象にした質の評価にも最小限の改編で使用できるのではないかと考えています。

    ホスピス・緩和ケア病棟ケアに対する評価尺度公式ページ

    死生観尺度

    日曜日, 7月 1st, 2007

    大阪大学大学院人間科学研究科臨床死生学・老年行動学研究室で作成した「死生観尺度」について簡単に紹介します。この尺度は、主に死に対するわれわれの価値観や態度を測定するものです。この尺度の特徴は、ある理論を実際に実証するために作成したのではなく、あくまでも網羅的に死に関する項目を集めてきて、それを統計的手法を用いて機械的に整理して行く過程で出来たものです。非常に多くのお問い合わせをいただく尺度ですが、この尺度作成について書かれた論文(平井 啓,坂口幸弘,安部幸志,森川優子,柏木哲夫:死生観に関する研究.死の臨床 23 (1): 71-76, 2000.)に書かれていること以上の解説は残念ながらできません。そのあたりをご了解いただいてご使用いただければと思います。

    臨老式「死生観尺度」について

    (さらに…)