医療心理学・行動医学に関するネットワーク

第25回日本小児がん学会参加記@舞浜 1

11月27日〜29日に千葉で開催された、第25回日本小児がん学会に出席しました。東京ディズニーランド内にあるホテルが会場だったため、ネズミの耳や白い手袋をつけた人々が周りにいっぱいいる中で、何とも奇妙な気持ちになりながら会場に向かいました。今回、私は「小児がん患者の造血幹細胞移植の同胞ドナー及び家族に対するインタビュー調査」という題目で発表しました。現在も継続して行っている調査の中間報告です。現時点では、ドナーの意思決定時の話し合いの形態として、「説明型」「話し合い型」「指示型」があることや、レシピエントが再発した多くの場合にドナーの罪責感がみられることが考えられるため、それらの点を中心に発表を行いました。発表の中で、ドナーの適格性を判断するためのHLA検査の時点でドナー候補となる同胞に十分な説明を行うことが重要、という意見をいただき、HLA検査後のドナー決定時と同様に検査前の状況もしっかりと確認していかなければと改めて思いました。学会内では、他にも同胞ドナーについての発表がいくつかありました。主に、同胞がドナーになる場合の医療者の関わりを検討したものでした。具体的には、日本小児血液学会から示されている、同胞ドナーに関する倫理指針をもとにドナーと関わった事例や、倫理指針をもとにした、医療者対象の勉強会の開催や看護ケアマニュアルの作成を行ったという取り組みが報告されていました。医療者の約20%が、HLA検査前に移植に関する十分な説明を行わなければならないことを知らなかった、という調査結果もあり、同胞ドナーに対する医療者の認識を高めていくことも、この領域の課題の一つであると感じました。また、私が関わっている調査も、現場に生かされ、実際にドナーの方のためになるものに繋がっていけばいいなと思いました。小児がん学会の発表では心理系はあまり多くはなく、心理に関するものでも看護の発表が多いかと思います。看護の先生方の発表を聞くと、現場の報告を通じて、患者さんやご家族が経験する大変さがひしひしと伝わってくると同時に、医師や看護師の忙しさ、業務の大変さもまた強く感じられます。医療現場での心理的ケアを考える上では、スタッフにかかる負担を考えることや、スタッフ自身への心理的ケアを考えていくことが大切であると改めて思いました。今回の私の発表は、ポスター発表でしたが3分の口頭発表、2分の質疑応答がありました。口頭は初めてでしたので大変緊張し、結果、時間配分に失敗するという事態が生じてしまいました。今回の反省をもとに、次回は質疑応答にも時間が十分にとれるように頑張りたいと思います。

文責 岡田紫甫

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