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【学会報告】日本社会心理学会第50回大会/日本グループ・ダイナミックス学会56回大会合同大会 10月10日~12日 大阪

10/10~12の日程で、上記学会が大阪大学吹田キャンパスで開催されました。詳細は関連するウェブページに譲るとして、両学会に初参加だった私が拝聴した2つのメイン・シンポジウムで印象深かったメッセージと感想を書かせていただきます。
1つ目は、2日目に行われたシンポジウム「新たな社会心理学の展開と現状からの脱却」です。このシンポジウムで印象に残ったのは、亀田先生(北海道大学)と辻本先生(東北大学)のメッセージです。具体的には、「自然科学の最先端領域の激しさにショックを受けよう。scienceを志すならその覚悟を持とう(亀田先生)」「もっともらしい説明≠理論的な説明であり、研究者は『もっともらしくない』が『理論的』な説明を目指すべきではないか(当事者とは異なる実践的洞察を)(辻本先生)」というものでした。亀田先生のおっしゃった「覚悟」と、辻本先生のおっしゃった「研究者としての存在価値」を自分に問い続けることが必要だと感じました。
2つ目は、3日目に行われたシンポジウム「歴史を踏まえ、この先に生きる社会心理学研究の展開を目指すために」です。このシンポジウムで印象に残ったのは、山口先生(東京大学)、小口先生(立教大学)、三浦先生(関西学院大学)のメッセージです。それぞれを紹介すると、「文化的基盤の自覚が必要:無国籍の社会心理学から、文化に根ざした社会心理学へ(山口先生)」「学会は、方向性を持ったメディアへの活動指針を示してはどうか(小口先生)」「コラボ研究のメリット:われわれの研究 (理論と実践) に対する外部評価が得られるまたとない機会(三浦先生)」というものでした。私の専攻はスポーツ心理学で、社会心理学ではありませんが、自分がアイデンティティを持っている学会や、自分が専攻する学問領域の行く末についてよく考えます。しかし、その考えをやりとりすることは今まで皆無だったような気がします。こういったテーマで、学会の中心的な先生方が語り合うことの大切さと、その語りの場を(とくに若手が)見ることができることの意義を考えさせられました。
ちなみに今回、以前から気になっていた疑問、「社会心理学って、一言で言うと何なんだろう?」ということに、現時点での答えが出たような気がしています。それは、「社会心理学は、説明する学問である」ということです。おそらく、社会心理学を専門となさっている先生方の中には、それは納得いかないという先生もいらっしゃると思いますが、すくなくとも私はそう感じました(それは違うという先生方はぜひご教示お願いいたします)。となると、私にとって「社会心理学」は大切です。なぜならば、私は論文を執筆する際に、「考察が貧弱」とよく指摘されるためです。これからも、自分の専門であるスポーツ心理学に生かすために、社会心理学をもっと学ばなければならないと強く感じました。
末筆になりますが、学会事務局の先生方、学生の皆様に心より御礼申し上げます。学会運営に関わったGRAPPOメンバーの皆様も、本当におつかれさまでした。

(文責 荒井)

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