医療心理学・行動医学に関するネットワーク

がん患者のための自己効力感(セルフ・エフィカシー)尺度

概要

重篤な身体症状を抱える終末期や進行がん患者にとって症状などの身体的な問題や日常生活での問題に対応できているかどうかということが心理的状態にも重大な影響を及ぼす。そこで、そのような心理的な見込み感、すなわちセルフ・エフィカシー、自己効力感を測定する尺度を開発した。

対象

ホスピス・緩和ケア病棟入院中のがん患者を対象に尺度を作成したが、ほぼ全ての病期にあるがん患者を対象に用いることができる(例;術後肺癌患者を対象とした研究においても使用)

項目数

18項目

下位尺度

  • 身体症状への対処効力感 (Symptom coping efficacy) 6項目
  • 日常生活動作に対する効力感 (ADL efficacy) 6項目
  • 情動統制の効力感 (Affect regulation efficacy) 6項目
  • 評価方法

    アンケート調査等に組み込んで評価できるが、可能であれば直接面接して1項目ずつ確認しながら評価した方がよい。

    採点方法

    下位因子それぞれについて平均点を算出する(100点満点)。因子間相関が一定して高いので、尺度全体の得点を”自己効力感得点”として算出することが可能である。

    尺度の出典

  • 平井啓, 鈴木要子, 恒藤暁, 池永昌之, 茅根義和, 川辺圭一, et al. (2001). 末期がん患者のセルフ,エフィカシー尺度作成の試み. 心身医学, 41, 19-27.
  • 本尺度を使った研究

  • Hirai, K., Arai, H., Tokoro, A., Naka, N. (in press). Self-efficacy, psychological adjustment and decisional-balance regarding decision making for outpatient chemotherapy in Japanese advanced lung cancer. Psychology and Health.
  • 塩崎麻里子, 平井啓, 所昭宏, 荒井弘和, & 中宣敬. (2006). 肺がん患者におけるサポートネットワークサイズとその予測要因. 心身医学 . 46, 883-890.
  • Hirai, K., Suzuki, Y., Tsuneto, S., Ikenaga, M., Hosaka, T., & Kashiwagi, T. (2002). A structural model of the relationships among self-efficacy, psychological adjustment, and physical condition in Japanese advanced cancer patients. Psycho-Oncology, 11(3), 221-229.
  • 平井啓, 鈴木要子, 恒藤暁, 池永昌之, & 柏木哲夫. (2002). 末期がん患者のセルフ・エフィカシーと心理的適応の時系列変化に関する研究. 心身医学, 42, 111-118.
  • 使用許諾

    商用目的以外では使用許諾の必要なし。できれば研究開始時か発表時に連絡

    ダウンロード

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